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中東とは一般に、インドより西における、アフガニスタン以外の西アジアと、アフリカ北東部の総称のことを指します。ただ中東とは主に文化や政治的・文化的な一体性を基準にした国際政
中東の気候についてまとめています。
東アジアがしばしば湿潤アジアと呼ばれるのに対し、西アジア(中東)は乾燥アジアと呼ばれることがあります。アラビア半島を巨大な長靴に見立てた場合、爪先に相当する部分を北回帰線(北緯23.5度の緯線)が通過します。この北回帰線の周辺は乾燥気候地域であり、中東の広い地域がこの気候帯に属しているのです。
中東全土が乾燥気候地域というわけではありません。カスピ海南部を通る、北緯40度線の地域は温帯気候地域にあたり、乾燥気候地域に次いで広い面積を占めています。温帯気候の中でも、地中海沿岸からカスピ海南部にかけては地中海性気候が支配的です。
中東は乾燥帯気候が広く支配しているので、元々砂漠で覆われた部分は多いです。しかし今は砂漠になってしまった、昔は緑豊かで肥えた土壌だった地域も多くあります。緑豊かな場所が不毛な地と化してしまう「砂漠化」が進行した原因としては以下のような点が挙げられます。
砂漠化が招く問題点としては以下のような例が挙げられます。
まず土地が痩せていくということは、食糧となる農作物を栽培できるエリアが減少していくことを意味します。中東は人口増加率で世界上位にある地域の一つですが、砂漠化の進行で農耕地が減り、飢餓が問題となっています。
砂漠化で緑が減るということは、そこを基盤として生活する生物も減り、生態系が破壊されていきます。砂漠化により絶滅した生物も少なくありません。
中東に限らず砂漠化は世界的な現象です。1996年12月には国連で砂漠化対処条約が発行され、2014年の時点で195のグループ、国が加盟しています。