
東南アジアって「年中あったかい」「雨が多い」「ジャングルが広がってる」みたいなイメージ、ありますよね?たしかにその通りなんですが、実は場所によってけっこう気候が違うんです。結論からいってしまえば、東南アジアは「熱帯モンスーン気候」を中心に、「熱帯雨林」「サバナ」「高地気候」など4つの気候帯が混在する多様なエリアなんです。この記事では、その4つの気候区分について、それぞれの特徴と地域を紹介していきます!
タイ中部、ベトナム北部、ミャンマー南部、フィリピン中部などで見られるこの気候は、モンスーン(季節風)によって雨季と乾季がはっきり分かれるのが特徴です。
5月〜10月は南西モンスーンの影響で激しい雨が降ります。バケツをひっくり返したようなスコールが突然来るのもこの地域あるある。湿気もものすごくて、洗濯物が乾かない日も…。
11月〜4月は乾季に入り、気温は高いけどカラッとしていて過ごしやすいです。観光ベストシーズンもだいたいこの時期に当たります。
インドネシア(スマトラ・カリマンタン)、マレーシア、パプア、ブルネイなど、赤道に近い地域では年間を通じて雨が多い「熱帯雨林気候」が見られます。
一年を通じて気温は25〜30℃超え、湿度も80%超えなんてザラ。ジャングルが広がり、生物多様性が非常に豊かな地域です。
モンスーンの影響は受けつつも、年間降水量は2000mmを超えるのが普通で、「ずっと雨が降ってるような気候」と言っても過言じゃありません。
タイ北東部、ミャンマー内陸部、ラオス南部など一部の内陸地域では、乾季が長めの「サバナ気候」が見られます。熱帯とはいえ、湿度はやや控えめ。
雨季に集中して草や作物が一気に育つスタイル。農業では焼き畑や輪作など、雨のタイミングを活かす工夫がされてきました。
土が乾いて風が強く、農業には向かない時期。地下水やため池を使った水の確保が、暮らしにとって大事なポイントになります。
ベトナム北部の山岳地帯、ミャンマー北部、タイのチェンマイ周辺、インドネシアの高原地帯などでは、標高が高いため一年中すこし涼しい「高地気候」が見られます。
標高が1000mを超える地域では、昼は暖かくても朝晩は10℃以下になることも。東南アジアとは思えないくらい涼しいんです。
気温が穏やかで病害虫も少ないため、高原野菜やコーヒーなどの栽培地になっていたり、観光地としても人気だったりします。
東南アジアの気候は「全部同じように暑い」わけじゃなくて、モンスーン・赤道・内陸・高地といった要素が絡み合ったバラエティ豊かな世界なんです。気候が変われば暮らし方も文化も変わる。そこを知ることで、東南アジアという地域の奥深さがよりくっきり見えてきますよ。