東アジアの宗教事情

東アジアの宗教事情

東アジアでは儒教、仏教(主に大乗仏教)、道教などの宗教が主流の位置を占めています。しかし西洋の東アジア進出、東南アジア・アラブ世界からの移民増加など、様々な要因により、キリスト教やイスラム教など他の様々な宗教も信仰されるようになりました。ここでは東アジアでの各宗教事情を紹介したいと思います。

 

東アジアのキリスト教

唐の時代(618年 - 907年)、キリスト教の一派の景教(ネストリウス派)、ゾロアスター教、マニ教などが伝わり、寺院が作られました。本格的なキリスト教の広まりは16世紀以降になります。西洋人がアジア進出に乗り出した大航海時代のなかで、多くの宣教師が東アジアで布教活動を行ったのです。日本でも1549年にフランシスコ・ザビエルが鹿児島に訪れ、この国に初めてキリスト教をもたらしました。

 

東アジアの儒教

儒教は春秋時代の前6世紀中頃に発祥した、中国発祥の孔子を始祖とする宗教です。仏教に並び、東アジアで非常に強い影響力を持っています。朝鮮には三国時代(前1世紀〜後7世紀)にもたらされ、高句麗を中心に社会に浸透していきました。日本では、513年の百済の五経博士の渡来をきっかけに、広まっていきました。

 

東アジアの仏教

仏教は前500年頃に北インドで発祥した、釈迦(ゴータマ・シッダールタ)を始祖とする宗教です。東アジアで最有力の宗教の一つです。釈迦の死後分派が進み、浄土宗、浄土真宗、天台宗、真言宗、日蓮宗など様々な宗派が誕生しました。後漢の時代(1世紀ころ)にインドから中国に伝来し、東アジア諸国に広まっていきました。日本には朝鮮半島を経て、6世紀中頃に伝わりました。

 

東アジアのイスラム教

イスラム教は7世紀にアラビアのメッカで発祥した、ムハンマドを始祖とする宗教です。東アジアへは、唐宋時代、シルクロードを通って、アラビア商人によりもたらされ、清真教、回教、回回教などと呼ばれるようになりました。