
南アジアと聞いて、皆さんは何カ国くらいを思い浮かべますか?歴史や文化でつながっているように見えるこの地域ですが、実はその「国の数」や「境界線の引き方」にはちょっとした曖昧さや議論があるんです。南アジアに含まれる国は「定義によって若干異なるけれど、基本的には8カ国」とされているんです。
ただし、その中には「国とは言えないけど地域として強い影響力がある場所」や「国境線がはっきり決まっていないエリア」もあったりして、地図を見ただけではわからない複雑さも…。この記事では、南アジアに含まれる国々の一覧から、ちょっとモヤモヤする「未承認国家」や「係争地帯」まで、丁寧に解説していきますよ!
南アジアというと、まず思い浮かべてほしいのが、南アジア地域協力連合(SAARC)の加盟国たち。これが、いわば「南アジアの基本セット」なんです。
それぞれの国には独特の文化や歴史がありますが、地理的にも経済的にも深く関わり合っているのがこの8カ国です。
この中でもアフガニスタンは、地理的には中央アジアや中東との結びつきも強く、「南アジアに入れるかどうか」は文脈によって変わったりします。それでもSAARCに加盟してるから、「一応入れておこうか」って感じで扱われることが多いです。
「イランって南アジアじゃないの?」とか「ミャンマーは?」って思う方もいるかもしれませんが、これらの国は一般的には中東(イラン)や東南アジア(ミャンマー)に分類されます。ただし、文化的・経済的に南アジアと深いつながりがあるのは事実なので、学術的な議論や国際関係の話では「広義の南アジア」として扱われることもあります。
国の数が決まっていても、地図をよ〜く見てみると、「ここってどこの国のもの?」って場所もあるんです。それが国境未確定地域と呼ばれるエリアです。
南アジアでもっとも有名な未確定地域が、ジャンムー・カシミール地方。ここはインドとパキスタンが1947年の分離独立以来、何度も戦争してきた地域なんですね。しかも途中から中国も出てきて、三者がそれぞれ「ここはうちの領土だ!」と主張している複雑な状況になってます。
カシミール地方の中でも特に厳しい自然環境にあるのがシアチェン氷河。標高6千メートル近いこの場所で、インドとパキスタンの軍が今もにらみ合っているというから驚きです。
あまり知られていませんが、ネパールと中国(チベット自治区)の国境でも一部で争いがあったり、ブータンも中国との国境に関していくつか未解決の問題を抱えています。なので、この辺りも「将来的に地図が変わるかも」なエリアと言えるかもしれません。
世界には「国とまでは言えないけれど、ほぼ独立状態で運営されている地域」があったりします。南アジアにも、ちょっとだけそんな雰囲気を持つ場所があるんです。
これは「未承認国家」とまではいきませんが、ネパールの中でも都市ごとの政治的自立度が高く、実際の政策決定に大きな地域差があるというケースです。観光や文化面では非常にユニークな独立性を感じられますよ。
かつてスリランカの中で分離独立を求めて争ったタミル・イーラムという動きもありました。今は武力闘争は収まっていますが、民族的な対立や政治的不満が完全に消えたわけではありません。
タリバン政権の復活以降、国際的に承認されていない政権が実効支配する状況となっていて、「アフガニスタンは国家なのか?」という問い自体が国際政治ではかなり複雑な話になっています。
国の数を数えるって、実はけっこうデリケートなテーマなんですよね。南アジアに含まれる国は基本的に8つですが、国境や政情をめぐるグレーゾーンを含めるとその風景はもっと多彩で複雑なんです。だからこそ、「何カ国あるの?」って質問には地図だけじゃ答えきれないドラマが詰まってるんですよね。学校の授業では習わなかった、地図の裏側にある物語。そんな視点で見ていくと、世界がちょっと面白く見えてきませんか?