トルクメニスタンの国旗

出典：Wikimedia Commonsより

 

国の基本情報
国名	トルクメニスタン（Turkmenistan） ※正式名称：トルクメニスタン
首都	アシガバート（Ashgabat）
人口	約640万人（2024年推計）
面積	約488,100平方キロメートル
公用語	トルクメン語
通貨	マナト（TMT）
政治体制	大統領制（強権的体制）
主要宗教	イスラム教（スンニ派）
国際的地位	天然ガス資源が豊富。中立政策を掲げるが国際的には孤立傾向
建国背景	1991年、ソ連から独立。初代大統領の権威主義的体制が長らく続いた。

 

トルクメニスタンって、ちょっと謎めいてると思いませんか？中央アジアにあるのに、観光客は少ないし、情報もあんまり出てこない…。でもそのミステリアスさの裏には、古代文明の面影と、旧ソ連の名残、そして「世界一孤立した国」とも言われる独特な統治体制があるんです。今回はそんなトルクメニスタンの地理・歴史・経済・文化まで、まるっと深掘りしていきますよ！

 

 

トルクメニスタンの地理と基本情報

トルクメニスタンは中央アジアの南西部に位置し、カスピ海、イラン、アフガニスタン、ウズベキスタン、カザフスタンと国境を接する内陸国。面積は日本の約3.5倍あるんですが、ほとんどがカラクム砂漠なんです。

 

首都と人口

首都はアシガバート。白い大理石の建物や記念碑がたくさんあって、ちょっとSF映画のセットみたいな都市です。人口は約600万人と、中央アジアの中ではやや少なめ。

 

気候と自然

気候は超・大陸性気候！夏は50度近くまで上がることもあるし、冬は氷点下に。雨もほとんど降らず、水資源の確保が大きな課題になっています。

 

トルクメニスタンの歴史と成り立ち

砂漠の国…と思われがちだけど、実はこの地もシルクロードの重要ルートだったんですよ。古代から現代まで、いろんな文明と帝国がこの地を通過していきました。

 

古代オアシスと交易の要所

昔はメルブというオアシス都市があって、ゾロアスター教や仏教、イスラム教が交錯した文化のるつぼでした。メルブは「中央アジアのアテネ」とも称された学問都市だったんです。

 

アラブ支配とテュルク化

7世紀以降はイスラム帝国に征服され、宗教も文化もイスラム化。さらにその後テュルク系民族が支配権を握っていき、「トルクメン人」の原型が出来上がっていきました。

 

ロシア帝国・ソ連支配

19世紀末にはロシア帝国に併合され、20世紀にはソビエト連邦の構成共和国に。そのときに灌漑や工業が進んだ一方で、政治的には強い抑圧を受けました。

 

独立と強権体制の確立

1991年にソ連が崩壊すると独立。初代大統領ニヤゾフは個人崇拝で知られ、国中に自分の金像や肖像を建てまくりました。今でもその名残はかなり色濃く残ってるんです。

 

政治体制と社会の特徴

トルクメニスタンの政治は、ちょっと極端なほど強権的。国際的には「世界で最も閉ざされた国のひとつ」と呼ばれることもあります。

 

事実上の一党支配

名目上は共和国だけど、政権は大統領一強。ニヤゾフのあとはベルディムハメドフが長らく政権を握り、2022年には息子のセルダルに大統領の座が継承されました。これ、親子で政権交代ってちょっと異例ですよね。

 

言論統制とネット規制

メディアはほぼ国営。ネットも厳しく制限されていて、VPNの使用やSNSの利用も規制対象。外国人の入国もかなり厳しく制限されています。

 

経済と天然資源

経済はシンプルに天然ガス頼み。それだけに、価格変動や外交関係がめちゃくちゃ重要なんです。

 

世界有数の天然ガス埋蔵量

トルクメニスタンは世界第4位の天然ガス埋蔵国！その資源を中国やロシア、イランなどに輸出しています。でもインフラ不足や外交の不安定さで、思ったほどの収益が得られてないのが悩みどころ。

 

農業と工業は小規模

綿花の生産も続いているけど、水不足と砂漠化で農業は厳しい状況。工業も国営主導で動いてはいるものの、あまり活発とは言えません。

 

 

 

文化・民族と日常のくらし

閉ざされた印象のある国だけど、トルクメニスタンにもちゃんと人々の温かさと伝統文化があります。

 

民族と宗教

国民のほとんどがトルクメン人で、宗教はイスラム教スンニ派。とはいえ、ソ連時代の影響で宗教色はあまり表には出てきません。

 

伝統文化と遊牧の記憶

伝統的な手織りの絨毯や馬（アハルテケ種）は、今も国のシンボル。かつての遊牧生活をルーツにした独自の生活様式もまだ残っていて、儀式や衣装にもその影響が見られます。

 

食文化と暮らし

料理はお肉とパン中心で、代表的なのがプロフ（炊き込みご飯）やシャシリク（串焼き）。家族や親族を大切にする文化が強く、訪問時のおもてなしも豪華ですよ。