東アジアの工業の特徴

東アジアの工業の特徴

東アジア(主に中国)では、石炭、鉄鉱石、タングステン、マンガン、水銀、モリブデン、アンチモン、塩など鉱物資源、石油・天然ガスといったエネルギー資源が豊富で、工業が活発に行われています。

 

工業化の歴史

東アジアの本格的な工業化は19世紀から始まり、20世紀末からヨーロッパやアメリカの企業を積極的に誘致し、急成長。今では世界で使われる工業製品の一大拠点となっています。1970年代以降に急速な工業化と高い経済成長率を達成した国々(韓国、台湾、シンガポール、香港など)を「アジアNIES」と呼びます。

 

有名な工業地帯

鞍山市(中国・東北地方)

鞍山市は鉄鉱石、滑石(タルク)、玉石(ヒスイ)など鉱物資源が豊富です。また鉄鉱石の埋蔵量は中国全土の四分の一を占め、南部で採れるマグネサイトの埋蔵量は世界の四分の一をも占めるなど、世界有数の工業地帯としても知られます。

 

包頭市(中国・華北)

包頭市は、鋼鉄や希土類の一大生産拠点です。ここを拠点におく包頭鋼鉄は粗鋼生産がさかんな世界有数の規模の国有企業として知られます。

 

武漢市コンビナート(中国・華中)

鉄鋼産業、自動車産業、造船業、製造業、冶金産業など、幅広い分野を網羅する、中国工業の中心です。とくに工業団地の武漢経済技術開発区は、自動車生産の一大拠点として知られ「中国車都」の別名で呼ばれています。