
カタールの国旗
出典:Wikimedia Commonsより
国の基本情報 |
|
---|---|
国名 | カタール(Qatar) ※正式名称:カタール国 |
首都 | ドーハ(Doha) |
人口 | 約290万人(2024年推計)※大半が外国人労働者 |
面積 | 約11,600平方キロメートル |
公用語 | アラビア語 |
通貨 | カタール・リヤル(QAR) |
政治体制 | 絶対君主制(首長制) |
主要宗教 | イスラム教(スンニ派中心) |
国際的地位 | 豊富な天然ガス資源を持ち、外交的にも存在感がある。2022年にはW杯開催 |
建国背景 | 1971年にイギリスから独立。石油・ガス収入を背景に国家建設と国際影響力を拡大。 |
カタールっていうと、「サッカーW杯!」とか「お金持ちの国!」ってイメージが強いかもしれませんよね。でも実は、中東の中でも異彩を放つ“小さな巨人”で、石油とガスを武器に、外交・経済・メディアで大きな存在感を発揮している国なんです。今回はそんなカタールについて、地理・歴史・政治、そして現代社会の姿をたっぷり紹介していきます!
カタールはアラビア半島の北東部から、ペルシャ湾に突き出した半島状の小国で、唯一の隣国はサウジアラビア。国土は四国の約半分くらいとかなり小さいですが、天然ガス埋蔵量は世界トップクラスなんです。首都はドーハ。人口は約280万人、そのうち9割近くが外国人という、超多国籍社会でもあります。
国民の多くはアラブ系スンニ派イスラム教徒で、外国人労働者は南アジアや東南アジア出身が多数。公用語はアラビア語ですが、ビジネスや日常会話では英語も広く使われています。
小さな半島のカタールですが、昔から海と関わる交易文化をもつ地域でした。近代以降は大英帝国の保護下を経て独立し、その後は天然ガスと国際外交で一気に存在感を高めたんです。
かつてのカタールは真珠採取と漁業が主な産業で、インドやペルシャ、アフリカとの貿易で栄えました。特にペルシャ湾沿岸の海の民としての伝統が色濃く残っています。
19世紀以降、イギリスと保護条約を結び、軍事と外交を英国に委ねる代わりに自治を守ってきました。1971年にイギリスの湾岸撤退を受けてカタール国が独立します。
独立後はサーニ家が王族として国家を統治。1995年にはハマド前首長が平和的なクーデターで実権を握り、経済・外交・メディアで大改革を進めていきます。
カタールは立憲君主制で、現在の首長(アミール)はタミーム・ビン・ハマド・アール=サーニ。国家運営は王族が主導しており、議会もありますが政治的自由は限定的です。
前首長ハマドと現首長タミームのダイナミックな改革で、カタールは“発言力のある小国”へと変貌。王室は外交、経済、メディアの主導権を握っています。
アルジャジーラという国際的ニュース放送局はカタール発。中東の言論空間に大きな影響力を持ち、メディア外交の要でもあります。
カタールの経済は天然ガス輸出を中心に成り立っていますが、それに加えて未来への布石も打ちまくってるんです。教育、医療、金融、ITなど、非資源分野にも本気で投資中。
世界最大級の北フィールド(天然ガス田)を保有し、液化天然ガス(LNG)輸出量は世界一。日本や韓国、中国、ヨーロッパにとって重要なエネルギー供給国です。
国民に対しては医療・教育・電気・水道すべて無料という高福祉政策を実施。一方で外国人労働者との間には待遇格差があり、国際的な批判もあります。
2022年のFIFAワールドカップを機に、インフラ・都市整備・観光が一気に進行。ドーハの未来都市化や、教育都市「エデュケーション・シティ」なども注目されています。
小国ながら、カタールの文化は遊牧の伝統と未来志向がミックスされたユニークなもの。外国人が多いからこそ、多文化共存の工夫もあちこちに見られるんです。
昔ながらの鷹狩り、ラクダレース、アラビアコーヒーなど、ベドウィンの誇りを今も大切に。イスラム美術博物館や国立博物館も世界的に評価されています。
教育や芸術、音楽イベントなどが盛んで、海外の大学(ジョージタウン、カーネギーメロン)もキャンパスを展開。「中東の知の拠点」を目指してるんです。
インド・フィリピン・ネパール・バングラデシュなど、外国人労働者が国のインフラを支えています。モスクと教会が共存する街並みもあって、ちょっと不思議な景色です。
カタールって、ほんとに“小さいけどすごい国”なんです。天然ガスの富をうまく使って、未来への投資と外交をバランスよく進めてきた戦略国家。しかも、文化やメディアでもグローバルに存在感を示しているから、これからもますます目が離せないですね!