中央アジアの山脈|「世界の屋根」と呼ばれる山岳地帯

中央アジアって、草原や砂漠ばかりのイメージがあるかもしれませんが、実は地球のてっぺんクラスの高い山々が連なる、ダイナミックな地形もあるんです。どういうことかというと、中央アジアには「パミール高原」や「天山山脈」などの超高地が広がっていて、「世界の屋根」とまで呼ばれているんです。今回は、そんな中央アジアの山岳地帯にスポットを当てて、地理的特徴や歴史との関わりを見ていきます!

 

 

中央アジアを貫く主な山脈たち

中央アジアの山岳地帯は、ユーラシア大陸の心臓部に位置し、いくつもの大山脈が入り組んでいます。中でも目立つのがパミール高原天山山脈。それぞれに特徴があって、地理的にも歴史的にも超重要な場所なんです。

 

「世界の屋根」パミール高原

パミール高原はタジキスタン東部を中心に広がる超高地で、標高はなんと4,000メートル超えが当たり前。場所によっては7,000メートル級の山もゴロゴロしています。あのヒマラヤ山脈ともつながっていて、地理的にはユーラシア大陸の屋根とも言える場所。多くの河川の源流地でもあって、水源としてもめちゃくちゃ大事なんですよ。

 

「シルクロードの背骨」天山山脈

天山山脈は中国・キルギス・カザフスタンをまたいで広がる長〜い山脈。一部は西のカスピ海方向にまで延びてるんです。標高も高くて、一番高いところで7,400メートル以上。昔はこの山脈の谷を通ってシルクロードが通っていたので、交易の要衝としても超重要なルートでした。

 

山が生んだ文化と国境線

山脈って、ただの自然の壁に見えるかもしれませんが、人の暮らしや歴史にガッツリ影響しているんです。特に中央アジアでは、山が文化の境界になったり、逆に民族をつないだりしてきました。

 

遊牧と定住を分けた「壁」

たとえば、山を挟んで北側は遊牧民が多く、南側は農耕民族が多い傾向がありました。これは気候や水の流れが山脈によって変わるから。乾燥した草原のある北側では、移動しながら牧畜をするのが合理的だったんですね。

 

国境の線引きと山の関係

現在の中央アジアの国境線も、じつはこの山脈の存在と無関係じゃありません。ソ連時代の境界線も、自然の地形(特に山や川)を参考にして引かれたところが多いんです。つまり、山脈が国と国を分ける「線」になっている場合もあるんですよ。

 

中央アジアって一見、平坦な大地が続くイメージかもしれませんが、実は標高のすごい地域がいっぱいあるんです。「世界の屋根」と呼ばれるような超高地が集まっているのが、この中央アジアの山岳地帯の最大の特徴なんですよね。自然環境だけでなく、文化や政治にも大きな影響を与えてきたこれらの山々、地図を眺めながらもう一度注目してみてはいかがでしょうか?