
カザフスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン…中央アジアの国名って、なんでみんな「〜スタン」で終わってるんだろ?と疑問に思ったことありませんか? 結論からいえば、「スタン」はペルシャ語で「〜の土地」や「〜の場所」という意味なんです。だから「ウズベキスタン」なら「ウズベク人の土地」、「カザフスタン」なら「カザフ人の土地」ってことですね。
そもそも「スタン」という言葉、なんだか語感も独特ですよね。この語源を探ると、実は中央アジアだけじゃなく、かなり広範囲で使われてきた言葉なんです。
「スタン」は、もともとペルシャ語(現代のイランあたり)に由来する言葉で、「場所」「土地」「住むところ」みたいな意味を持っています。この表現が使われるようになったのは、かなり古く、紀元前のアケメネス朝時代からすでに地域名に使われていた可能性もあります。
実際、中央アジア以外でも「スタン」のつく地名はいっぱいあります。
たとえば、
こういう具合に、「スタン」は特定の民族や集団が暮らす場所って意味合いで付けられるんです。
現在、中央アジアに存在する「スタン」のつく国は5つ。すべて旧ソ連から独立した国で、それぞれ独自の歴史と文化を持っています。
それぞれの国名に込められた意味も見てみましょう。
キルギスだけは国名から「スタン」を外して「キルギス共和国」って名乗ることも多くて、国内外でも「Kyrgyzstan」と「Kyrgyz Republic」の表記が混在しています。
これらの国々は、20世紀初頭からソビエト連邦の一部になり、それぞれ「ソビエト社会主義共和国」として行政的に整理されました。そしてソ連崩壊後の1991年以降、独立した際に元の民族名+「スタン」で国家名が定着したという経緯があります。
ちょっとした疑問ですが、なんで「スタン」ってつけ方がこれだけ広まったんでしょうか?実はこれ、言葉の響きや利便性も関係しています。
遊牧民が多かった中央アジアでは、昔から「○○族が暮らすエリア」っていう認識が大事だったんですね。その「部族名+スタン」ってフォーマットは、国家の形ができた後も使いやすかったんです。
ちなみに「スタン」という語尾、最近も新しく登場している地名やジョークにも使われてます。「Hipsterstan(ヒップスターの国)」とか、「Dogstan(犬の天国)」なんてネットミームも出回ってるくらいです。
「〜スタン」がいっぱい出てくると「全部似たような国?」って思いがちだけど、実はそれぞれの民族や歴史がぎゅっと詰まった名前なんです。「スタン」という言葉は、それぞれの民族が自分たちのルーツと土地に誇りを持っていることの表れなんですね。「ウズベキスタン」や「カザフスタン」を見るとき、ただの地名としてじゃなく、その背景にある物語にも目を向けてみてください。世界がちょっと広く見えてくるかもしれませんよ。