
南アジアって、一つの地域に見えて、実はものすご〜く言語の多様性にあふれたエリアなんです。インドやパキスタン、バングラデシュ、ネパール、スリランカなど、限られた地理の中に何百という言語がひしめき合っていて、まるで言語の見本市みたいな感じ!
つまるところ、南アジアは「インド・ヨーロッパ語族」と「ドラヴィダ語族」をはじめとする複数の語族が入り交じる、世界でも類を見ないほど言語的に複雑な地域なんです。
まずはざっくり、南アジアにはどれくらいの言語があるのか見てみましょう。
インド政府が公認している言語だけで22言語。でも実際には700以上の言語が話されているとされていて、その多くは地域言語や部族言語なんです。さらに隣国のパキスタンやネパール、スリランカにもそれぞれ複数の言語が存在しています。
南アジアの言語は、大きく分けていくつかの語族に分類されます。これがもう、歴史ロマンたっぷりの世界なんですよ〜。
これはヨーロッパの多くの言語とルーツを同じくする語族で、ヒンディー語やベンガル語、パンジャーブ語などがここに入ります。なんと、遠い親戚に英語やドイツ語までいるんですよ!
ルーツをさかのぼると、紀元前1500年ごろに中央アジアからやって来たアーリア人が持ち込んだ言語がベースになってるとされています。
南インドを中心に広がるこの語族には、タミル語、テルグ語、カンナダ語、マラヤーラム語などが含まれます。文法体系や音韻がインド・ヨーロッパ語族と全然違うのが特徴です。
起源ははっきりしませんが、インダス文明期からの先住民の言語の系統ではないかとも言われています。
ヒマラヤ山脈沿いのネパール東部やブータンなどで話される言語群。例えばシェルパ語やボド語などがこれに該当します。中国語と遠い親戚という位置づけです。
これはインド中東部の先住民族によって話されている少数言語群で、サンタル語などが代表。南アジアでは珍しく、東南アジアのクメール語(カンボジア)などとルーツを共有しているんですよ。
これだけ多様な言語があると、当然出てくる疑問が「じゃあ、みんなどうやって意思疎通してるの?」って話。
例えばインドでは、ヒンディー語が「第1公用語」、英語が「第2公用語」とされています。でも、地方に行くと、ベンガル語やマラーティー語、グジャラート語など、その州ごとの主要言語が使われていて、学校教育や行政文書もそっちがメインなんです。
南アジアの多くの国では、植民地時代の影響から、英語が共通語的な役割を果たしています。特に高等教育やビジネス、IT分野では英語の使用率が非常に高いんです。
もう一つの面白い現象として、映画(特にボリウッド)が共通語的な役割を果たしていることも。字幕付きの映画を通じて、他地域の言語にも自然と親しむようになってるんですね。
でも残念ながら、この豊かな言語の世界にも消滅の危機が迫っています。
都市化や移住が進む中で、親が使っていた言語を子どもが使わなくなるケースが増えています。特に少数言語ほどこの傾向が強く、世界的な問題として注目されています。
近年では、地元言語を学校教育に取り入れたり、音声記録や文字化を通じて言語の保存に取り組む団体も出てきています。デジタル辞書やアプリの開発など、新しい技術も活用されていますよ。
南アジアは、ただ多民族・多宗教なだけじゃなくて、言語的にも「世界の縮図」といえるほどの多様性が詰まっているんです。それぞれの言語が持つ歴史や文化的背景を知ることで、南アジアという地域の奥深さがもっと見えてきますよ。消えゆく言葉にも耳を傾けながら、この多言語世界を次の世代に残していけたら素敵ですね。