
東南アジアというと、熱帯のジャングルやビーチのイメージが強いですが、実は山がちの地形でもあるんです。ミャンマーやインドネシアを中心に、標高3000メートルを超える高山がゴロゴロ!特に内陸部や島々には、活火山や氷河の名残まで見られる場所もあります。東南アジアの山々は「地質活動が活発な地域で生まれた、自然と信仰が交差する神聖な存在」でもあるんですよ。今回は、東南アジアの代表的な山脈とともに、標高順の高山ランキングも紹介していきます!
まずはざっくり、東南アジアにはどんな山脈があるのかをチェックしておきましょう。地形を知ると、国ごとの自然環境や文化にも納得がいきますよ。
ミャンマー北部はヒマラヤ山系の影響を受けていて、高地が連なっています。ここには東南アジア最高峰も含まれているんです。
ラオスとベトナムの国境に沿って走るこの山脈は、東西を分ける自然の境界。高原地帯が多く、モン族やフモン族などの少数民族が暮らしています。
熱帯のジャングルの中に突然現れる高山。赤道近くにも関わらず、昔は氷河があったほどの標高がある場所も!インドネシアのパプア州には、本州の富士山よりもずっと高い山があるんです。
環太平洋火山帯に属するインドネシアは火山だらけの国。山=活火山という場所も多く、温泉や火山灰の恵みとともに、災害と隣り合わせでもある地域です。
ではいよいよ、標高順に見た東南アジアの高山ランキングをご紹介!国や島によってタイプも雰囲気も全然違うので、ちょっとした登山気分で見ていきましょう〜!
標高:5,881m
東南アジアで文句なしのトップに輝くのがカカボラジ山です!ミャンマー北部、インドや中国との国境に近い場所にそびえるこの山は、ヒマラヤ山脈の一部ともされるような険しい山岳地帯にあります。 登山ルートも整備されておらず、探検家レベルの本格的な登山が必要とされる難易度の高い山です。
標高:4,884m
別名カルステンツ・ピラミッドとも呼ばれるこの山は、インドネシアのニューギニア島(パプア州)に位置します。赤道直下にあるのに、なんと山頂には氷河があるというギャップが魅力!登山家にも人気が高く、「七大陸最高峰」の一つとしても数えられている山です。
標高:4,751m
こちらもニューギニア島にある山で、プンチャック・ジャヤの近くに位置しています。氷河地帯にある3つの尖った峰のひとつで、「東南アジアで3番目に高い山」として知られています。かつてはプンチャック・ジャヤより高いと考えられていたこともあるとか。
標高:3,805m
スマトラ島にある活火山で、インドネシア国内でも非常に有名な山です。国立公園にもなっていて、豊かな自然が保護されているエリアです。火山活動も続いているため、山頂への立ち入りが制限されることもあります。
標高:3,147m
通称「インドシナの屋根」とも呼ばれる、ベトナム北西部・サパ近郊にあるこの山は、観光スポットとしても大人気!ケーブルカーで山頂付近までアクセスできちゃうので、登山初心者でも気軽に絶景を楽しめます。
山は単なる自然の地形じゃありません。東南アジアでは山に神が宿ると考えられていて、信仰や伝説、日常の暮らしの中にも深く関わっているんです。
マレーシアのキナバル山は先住民族ドゥスン族にとって祖霊が帰る場所とされており、今でも山のふもとでは儀式が行われます。登山道もきちんと整備されていて、観光スポットとしても人気です。
インドネシアの火山地帯では、火山灰を使った農業や温泉観光が盛んです。一方で噴火による被害もあり、「恵みと災いが背中合わせ」という自然観が根付いています。
ミャンマー北部やラオス、タイ北部では、山岳地帯にモン族・カレン族・アカ族などの少数民族が暮らしています。棚田、織物、儀式など、山と共にある生活スタイルが今も続いているんですよ。
東南アジアの山々は、ただ高いだけじゃなくて、そこに生きる人々の信仰や暮らし、自然観までまるごと含んだ特別な存在です。東南アジアの山々は「地質活動が活発な地域で生まれた、自然と信仰が交差する神聖な存在」なんだっていう視点を持つと、山の風景もぐっと深く見えてくるはず。次に旅をする時は、ちょっと足元の山にも目を向けてみてくださいね。