
モンゴルの国旗
出典:Wikimedia Commonsより
国の基本情報 |
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国名 | モンゴル(Mongolia) ※正式名称:モンゴル国 |
首都 | ウランバートル(Ulaanbaatar) |
人口 | 約340万人(2024年推計) |
面積 | 約1,564,000平方キロメートル |
公用語 | モンゴル語 |
通貨 | トゥグルグ(MNT) |
政治体制 | 議会制民主主義・共和制 |
主要宗教 | チベット仏教 |
国際的地位 | 国連加盟国。中国とロシアに挟まれた内陸国として中立外交を展開 |
建国背景 | 1921年にモンゴル人民革命により清朝支配から独立。1990年の民主化により社会主義体制を放棄し、現在のモンゴル国となった。 |
北朝鮮と聞いて、まず思い浮かぶのは「ミサイル」「独裁」「謎の国」といったワードかもしれません。でも、それだけで片づけるにはあまりにも複雑すぎる国なんです。北朝鮮の特徴と成り立ちには、朝鮮半島の分断の歴史と、極端な国家運営スタイルの根っこが深く関係しているんです。今回はそんな北朝鮮について、歴史・政治・社会・国際関係と、いろんな角度から見ていきましょう!
北朝鮮、正式には朝鮮民主主義人民共和国(ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく)と言います。朝鮮半島の北側を占め、中国・ロシアと陸続きで接し、南側では韓国と国境(軍事境界線)を接しています。首都は平壌(ピョンヤン)。
人口は約2,500万人ほどで、山がちな地形と寒冷な気候が特徴。農業にはあまり適していない環境で、食料事情は厳しいことが多いです。
言語は朝鮮語ですが、韓国とは使う単語や表現にかなり違いがあります。民族的には単一民族国家を標榜していて、他国の文化や影響を排除する傾向が強いです。
北朝鮮という国は、第二次世界大戦の終結とともに冷戦構造の最前線として生まれました。分断の歴史は、そのまま国のアイデンティティの根っこにあります。
1910年から1945年までは、朝鮮半島全体が日本の植民地でした。第二次世界大戦後、日本が敗戦すると、アメリカとソ連がそれぞれ南北を占領し、北はソ連の支援で共産主義国家の方向へ進みます。
1948年、金日成(キム・イルソン)が初代国家主席として北朝鮮の建国を宣言。彼は抗日パルチザン出身で、スターリンに支援されて政権を握りました。
1950年、北朝鮮が韓国に侵攻して朝鮮戦争が勃発。国連軍(中心はアメリカ)と中国の参戦もあり、戦争は泥沼化。1953年に休戦協定が結ばれましたが、正式な終戦ではなく今も戦争状態が続いています。
北朝鮮の政治体制は、世界的にも珍しい「世襲制の共産主義国家」。初代・金日成から、息子の金正日、そして現在の金正恩へと3代にわたる独裁体制が続いています。
金日成が提唱した主体思想は、「自分たちの国は自分たちで」という自主独立・自力更生の考え。でも実際は、それが独裁体制の正当化にも使われています。
金一族への個人崇拝は国家の中核に位置づけられていて、街中には金日成・金正日父子の銅像や肖像画が並びます。学校教育から日常生活に至るまで、「首領様」中心の思想が徹底されています。
名目上は最高人民会議という議会が存在しますが、実質的には朝鮮労働党が全てをコントロール。秘密警察や監視体制も厳しく、反体制的な言動はすぐに処罰されます。
かつては社会主義計画経済で成り立っていましたが、冷戦終結とソ連の支援打ち切り後、経済はボロボロに。現在も国際社会の制裁を受けているため、厳しい経済状況が続いています。
核開発やミサイル発射の影響で、国連をはじめ多くの国が経済制裁を実施。貿易はほぼ中国頼みで、外貨や物資の不足が深刻です。
政府の統制経済の一方で、市民の間ではジャンマダン(闇市場)と呼ばれる非公式な経済活動が活発に。実質的には国家と民間の二重構造が形成されています。
自然条件が厳しく、農業生産は不安定。干ばつや洪水のたびに食糧危機が発生し、栄養失調や発育不良が社会問題になっています。
北朝鮮の外交は非常に限定的で、国際社会との緊張が常に高い状態です。最大の焦点は核兵器とミサイル開発ですね。
北朝鮮は安全保障のためという名目で、核兵器と長距離ミサイルの開発を進めています。これはアメリカへのけん制でもあり、同時に体制の維持にもつながっています。
経済的・外交的に孤立する中で、中国とロシアが事実上の後ろ盾になっています。ただし、あくまで自国の利益優先のため、北朝鮮の行動に常に賛同しているわけではありません。
韓国との関係は対話と対立を繰り返す不安定な状況。ときには首脳会談が行われたり、軍事的な挑発があったりと、波があります。
北朝鮮という国は、情報が少なくてベールに包まれているように感じますが、その成り立ちや体制を知ると、見えてくるものは「冷戦の亡霊」とも言える政治モデルなんです。独裁、核、制裁といったキーワードの裏にある「国家をどう保ち続けるか」という問いは、北朝鮮に限らず現代の国際社会にも通じるテーマかもしれません。