カザフスタンの国旗

出典：Wikimedia Commonsより

 

国の基本情報
国名	カザフスタン（Kazakhstan） ※正式名称：カザフスタン共和国
首都	アスタナ（Astana）
人口	約1,950万人（2024年推計）
面積	約2,724,900平方キロメートル（世界第9位）
公用語	カザフ語（ロシア語も広く使用）
通貨	テンゲ（KZT）
政治体制	共和制（権威主義的傾向）
主要宗教	イスラム教（スンニ派）、ロシア正教会
国際的地位	資源大国として経済発展を遂げ、ロシア・中国と強い関係を持つ
建国背景	1991年、ソビエト連邦の崩壊に伴い独立。旧ソ連構成国の中でも経済発展が著しい。

 

カザフスタンって、あまりピンとこない人もいるかもしれませんが、実はめちゃくちゃスケールの大きい国なんです。面積はなんと世界第9位！ユーラシアのど真ん中に位置しながら、「遊牧」と「宇宙開発」、「ソ連の遺産」と「多民族国家」というキーワードが共存する、異色でユニークな国なんです。今回はそんなカザフスタンについて、地理・歴史・政治・文化・現代社会まで、ぐぐっと深掘りしていきますよ?！

 

 

カザフスタンの地理と基本情報

カザフスタンは中央アジアにある内陸国で、中国、ロシア、ウズベキスタン、トルクメニスタン、キルギスと国境を接しています。カスピ海にも面していて、その広さはなんと日本の約7倍！

 

地形と気候

国土の多くが草原（ステップ）や砂漠で、山岳地帯は南部に少しあるくらい。気候は大陸性気候で、夏はめちゃくちゃ暑くて、冬はマイナス30度を超える極寒の日もあるという、なかなか過酷な環境です。

 

人口と都市

人口は約2000万人弱。首都はアスタナ（旧ヌルスルタン）で、近未来的な建物が並ぶ都市です。かつての首都アルマトイも経済・文化の中心地として今も大きな存在感を持ってますよ。

 

カザフスタンの歴史と成り立ち

カザフスタンの歴史は、草原の遊牧民たちと、征服と支配の歴史の繰り返しです。モンゴル帝国からロシア帝国、ソ連、そして現代国家へ…と、大きな時代の波をくぐってきました。

 

遊牧民の時代とハン国

もともとこの地にはスキタイ人やテュルク系民族が暮らしていて、中世にはカザフ・ハン国という遊牧国家が成立しました。「カザフ」という名前も、「自由な人々」って意味があるんです。

 

ロシア帝国とソ連支配

18世紀にはロシア帝国がじわじわと勢力を伸ばし、最終的にカザフ草原を支配下におきます。1917年のロシア革命後はソビエト連邦の一部として組み込まれ、農業集団化やロシア系住民の移住が進みました。

 

宇宙開発と核実験の舞台

実は、カザフスタンにはバイコヌール宇宙基地があって、人類初の有人宇宙飛行もここから！でもその裏で、セミパラチンスク核実験場では数百回の核実験が行われ、多くの人々が被ばくするという辛い過去も…。

 

独立と国家建設

1991年のソ連崩壊とともにカザフスタン共和国として独立。初代大統領ヌルスルタン・ナザルバエフが長らく指導者として国づくりを進めました。資源を活かした経済成長と、首都移転などで国際的な注目も集めたんです。

 

経済と資源

カザフスタン経済を語るうえで、資源の豊富さは外せません。実はかなり“資源大国”なんですよ。

 

石油・天然ガス・ウランが豊富！

国内にはカスピ海油田をはじめとする石油と天然ガスの埋蔵があり、輸出の主力となっています。さらに、ウランの埋蔵量と生産量は世界トップクラス！世界の原発がカザフスタン産のウランに支えられてるって、ちょっと意外ですよね。

 

経済の多角化に課題

でも、そのぶん資源価格の変動に影響されやすいのが悩みどころ。農業や製造業、IT産業などへの多角化を進めようとしている最中です。

 

 

 

民族・文化とアイデンティティ

広い国土には、いろんな民族が暮らしていて、それがカザフスタンの文化の多彩さにつながっています。

 

多民族国家とロシア語の影響

カザフ人の割合は約7割ですが、ロシア系住民、ウズベク人、ウイグル人、タタール人なども共存しています。公用語はカザフ語ですが、ロシア語もかなり広く使われてます。

 

伝統文化と現代化のせめぎあい

今でも馬文化が根強く残っていて、乗馬や馬乳を使ったクムィスという飲み物なんかも健在。一方で、都市部では西欧風のライフスタイルも広がっていて、伝統と現代が交差するおもしろさがあります。

 

国際関係と地政学的位置

カザフスタンは中国とロシアの間にある戦略的な立地のため、どの国とどうバランスを取るかがめちゃくちゃ大事なんです。

 

多方面外交と中立志向

ロシアとの結びつきが強い一方で、中国の「一帯一路」にも協力姿勢。アメリカやEUとも関係を深めていて、「多極外交」で上手に立ち回ろうとしているのが特徴です。

 

中央アジアの安定化リーダー

カザフスタンは中央アジアの中でも安定した国とされていて、地域の調停役や経済リーダーとしての存在感も高まってきています。