
南アジアって、農業が中心の地域でしょ?と思われがちなんですが、実はそれぞれの国が得意な産業を持っていて、それぞれの「らしさ」を活かした経済活動が展開されているんです。気候・地形・人材・歴史的背景などが絡み合って、ユニークな産業構造ができあがってるんですよ!
南アジアの産業は「農業からIT、繊維、観光まで、国ごとの特色を活かした多様な成長モデル」が広がっているんです。
インドは南アジアの産業リーダーとも言える存在で、人口の多さを活かしてさまざまな分野で急成長しています。
バンガロールやハイデラバードなどでは、世界的なIT企業が進出。ソフトウェア開発、コールセンター、AI研究など、「インドの頭脳」が活躍中です。
「世界の薬局」と呼ばれるほど、ジェネリック医薬品の生産が盛ん。医療レベルも高く、海外から治療を受けに来る人も多いんです。
ISRO(インド宇宙研究機関)は独自の人工衛星を打ち上げるほどの技術力を持ち、自動車産業もタタ・モーターズなどがグローバル展開しています。
パキスタンでは、綿花を中心とした繊維産業が主要な輸出産業になっています。原料の生産から製品化までの一貫体制が特徴なんです。
パンジャーブ州やシンド州では、多くの工場が稼働しており、Tシャツやシーツ、制服などを世界中に輸出しています。特に縫製技術と低コストが強みです。
インダス川流域の肥沃な土地を活かして、小麦や米、綿花の生産が行われています。灌漑システムに支えられて、大規模な農地が広がっています。
バングラデシュは、特に衣料品の輸出で急成長している国。実は世界第2位のアパレル輸出国(中国に次ぐ)なんです。
低賃金・大量雇用を背景に、多くの海外ブランドの製造拠点となっています。労働力が豊富で、女性の社会進出にもつながっている分野です。
ガンジス川デルタの肥沃な土地で、お米を中心とした農業が行われています。ただし洪水リスクとの戦いも続いています。
スリランカは美しい自然と歴史遺産で知られ、観光業がとっても重要な収入源となっています。
仏教遺跡やビーチリゾートが人気で、ヨーロッパやアジアから多くの観光客が訪れます。特にエコツーリズムの動きが注目されています。
世界的に有名なセイロン紅茶は、スリランカの山岳地帯で生産されています。豊かな風味と香りが特徴で、輸出品としても大きな存在です。
労働集約型の産業として衣料品の輸出も重要で、特に欧米向けの高品質ブランドの生産が盛んです。
ネパールとブータンは、ヒマラヤ山脈に囲まれた山岳国家。大規模産業は少ないですが、観光と農業で地道に経済を支えています。
エベレスト登山やアンナプルナ・サーキットなどのトレッキングは、世界中の登山家に人気。観光業は外国為替の大事な収入源です。
標高差が激しい地形のため、棚田や段々畑での自給的農業が中心です。また、手織りの布・仏具などの工芸品も地元経済に貢献しています。
ブータンでは水資源を活かした水力発電が発展していて、インドへの電力輸出が経済の柱の一つとなっています。
南アジアの産業って、意外と多様でダイナミックなんです。それぞれの国が「自分たちにできること」を工夫して形にしているところが、この地域の強みだと思います。農業だけじゃなく、ITや観光、繊維といった多分野に広がるチャレンジを、これからも注目していきたいですね。