
中東って言葉、ニュースや本でよく目にするけれど、具体的にどの国が含まれているのかって、あらためて聞かれるとちょっと迷っちゃいますよね。結論から言えば、中東に含まれる国の数は「定義によって少し変わるけれど、だいたい16カ国前後」なんです。 「どこまでを中東とするか」は、政治的・地理的な文脈でゆらぐ部分もあるので、今回は基本的な中東の国一覧を見ながら、その境界や特徴についてもお話ししていきますね。
「中東」は、アジアの西端とアフリカの北東部の一部をまたぐ広い地域です。では、どの国々がその「中東」に入るのでしょうか?
多くの国際機関や教科書で「中東」としてよく挙げられるのは、以下の16カ国です。
このリストは国際政治の文脈や地域協力(たとえばアラブ連盟やOPEC)で中東とされることが多い国々です。
エジプトを中東に含めるのはちょっと不思議に思えるかもしれませんが、地理的にはアフリカにあるものの、アラブ文化圏に属し、政治・経済・歴史的なつながりから中東とされることが多いんです。
ところが、実はこの「中東」の定義、固定されたものじゃなくて、見る人や状況によって範囲が広がったり狭まったりするんですよ。
アメリカなどの外交政策の文脈でよく出てくるのが、「拡大中東」という呼び方。これは中東の定義をもっと広く取って、以下のような国々も加えちゃうスタイルです。
これらの国々は、アラブ系やイスラム圏であったり、中東との歴史的・宗教的・地政学的な結びつきがあるため、「拡大版の中東」として扱われることがあるんです。
たとえば国連は、「西アジア」というカテゴリーで中東の多くの国を分類していますし、世界銀行は「中東・北アフリカ(MENA)」という枠組みでこれらの国々をまとめています。つまり分類の目的によって「中東」の範囲が変わるんですね。
最後にちょっとだけ、「中東」という言葉がどうやって生まれたかも触れておきましょう。
「中東」という言葉、実はヨーロッパ中心の地理観から生まれたもので、イギリスが19世紀後半にインド航路の安全保障を語る際に使い始めたのがきっかけです。当時のヨーロッパから見て、「中くらいに東にある場所」ってことで「Middle East(中東)」という表現が定着しました。
便利な反面、この言葉は地理的にも文化的にもかなり曖昧。アラブ世界、ペルシャ世界、トルコ系世界など、多様な文化が詰まった場所をひとまとめにしちゃうので、使うときはその背景も意識しておきたいですね。
中東が何カ国かと聞かれると意外と迷ってしまいますが、基本は「16カ国前後」で、文脈次第で増えたり減ったりする曖昧な定義なんです。トルコやイラン、サウジアラビアのようなアジア西部の国々だけでなく、エジプトのようなアフリカ北東部の国も含まれてくるのが中東の面白さでもありますね。地域としてのまとまりを考えるとき、「文化」「宗教」「政治的関係」など、いろんな要素が絡み合っているのが見えてきます。