
東南アジアって、火山も多いし、地震もけっこう起きるイメージありませんか?実はそれ、全部「造山帯」に位置しているからなんです。そもそも「造山帯」って何かというと、プレートがぶつかって“山ができる”地質のホットスポットで、地震や火山活動が非常に活発なエリアなんですね。
この記事では、東南アジアのどのあたりが造山帯に入っているのか、そしてなぜ地震が多いのか、さらには火山との関係なども交えて、地形と災害のリアルな関係に迫っていきます!
まず基本から。造山帯(ぞうざんたい)とは…
という特徴をもつ地帯のこと。つまり、地球の「縫い目」のような場所なんです。
東南アジアは、この両方の造山帯が交わる、かなり特殊なエリアなんです!
じゃあ実際、東南アジアの中でどこが造山帯に含まれていて、どんな特徴があるのかを見ていきましょう。
環太平洋造山帯のど真ん中に位置するインドネシアは、なんと活火山が130以上もある超火山大国!さらに、ユーラシアプレート・太平洋プレート・インド=オーストラリアプレートなどがぶつかり合う場所でもあるため、地震の頻度も非常に高いです。
フィリピンはフィリピン海プレート・ユーラシアプレート・太平洋プレートが接している複雑なプレート境界に位置しています。首都マニラも地震リスクが高く、過去にはマグニチュード7クラスの地震がたびたび発生。
この地域は、アルプス・ヒマラヤ造山帯に連なる内陸型の造山帯に属します。特にミャンマー北部は、地震の多発地帯。山脈の隆起や断層が今も活動中で、地震・土砂災害のリスクが存在しています。
これらの国々は、造山帯からやや外れていて比較的地震は少なめ。とはいえ、周囲の地殻変動の影響はゼロではなく、遠方の地震による揺れや津波の被害が発生することもあります。
じゃあ、造山帯に入ってるとなぜそんなに地震が起きるのかというと、原因はズバリプレートの「ひずみ」です。
造山帯では、地面の下でプレートが常に押し合い・引き合いをしています。その力が蓄積されて限界に達したとき、ドーン!と断層がズレて地震になるんですね。
地震だけじゃなく、マグマの活動が活発になることで火山噴火にもつながります。特にインドネシアでは、地震のあとに火山活動が連動するケースも見られています。
造山帯=危ない…というイメージだけじゃなくて、実は地形・資源・農業の面でも大きな意味があるんです。
火山灰からできた肥沃な土壌は、稲作や野菜栽培にとても向いていて、人口密集地が多くなりがち。たとえばジャワ島などは火山とともに暮らす伝統が根付いています。
バリ島のアグン山や、フィリピンのタール火山などは、観光名所としても有名。温泉やミネラル豊富な水、地熱発電などのメリットもあります。
東南アジアの地形は、「美しくて豊か、だけど危うい」という表裏一体の性格を持っています。造山帯にあるからこそ、火山・地震・津波といった自然災害のリスクと常に向き合う必要がある。でもその一方で、豊かな土壌や資源、観光の魅力もある。
東南アジアが地震や火山の多い地域であるのは、「造山帯」という地球のダイナミズムの上に暮らしているからなんです。リスクと恵みの両方を抱えながら、自然と共存してきた人々の暮らしには、学ぶことがたくさんあります。ニュースで「〇〇で火山噴火」なんて聞いたとき、ぜひその背景にある大地の動きにも目を向けてみてくださいね。