南アジアの砂漠土|無植生地域とその影響を抑えておこう!

砂漠といえばアフリカのサハラ砂漠が思い浮かぶかもしれませんが、実は南アジアにも広大な砂漠土のエリアが存在しているんです。しかも、これが気候や農業、水資源にめちゃくちゃ大きな影響を与えてるって知ってましたか?

 

南アジアの砂漠土は「極端な乾燥と植生の乏しさ」が特徴で、人々の暮らしや環境にさまざまな形で影響を及ぼしているんです。

 

 

南アジアの主な砂漠土エリアはどこ?

南アジアには、世界でも有数の乾燥地帯が存在しています。代表的なのがインドとパキスタンにまたがるタール砂漠。この地域には「砂丘+乾いた土+わずかな草木」みたいな風景が広がっています。

 

タール砂漠(インド〜パキスタン)

「グレート・インディアン・デザート」とも呼ばれ、ラジャスタン州を中心に、約20万平方キロの面積を誇ります。ここは年降水量が200mm以下と極端に少なく、農業には向かない地域。とはいえ、なんとここに8000万人近くが居住してるというからびっくり!

 

バローチスターン高原(パキスタン西部)

こっちはタール砂漠よりもさらに過酷なステップ〜荒地タイプ。風が強くて乾燥していて、ほぼ無植生の岩と砂の世界。雨が少ないだけでなく、地下水も乏しいため、住民の暮らしも超ハードです。

 

南アフガニスタンの乾燥地帯

アフガニスタン南部、特にカンダハール周辺は、内陸性の気候でかなり乾いています。タール砂漠と連なるような乾燥地帯が広がっていて、ほぼ農業ができない地域も多いです。

 

無植生地域ってなに?

「無植生地域」とはその名の通り、ほとんど植物が育っていない土地のこと。南アジアの乾燥地では、気温の高さと雨の少なさ、土壌の性質のせいで、こうした場所がけっこう広がっています。

 

なぜ植物が育たない?

理由はいろいろあるけど、主に以下の3つが原因です。

 

南アジアに無植生地帯が多い理由
  • 降水量が極端に少ない
  • 日射が強く、蒸発量が多すぎる
  • 土壌が塩分や石灰分を多く含み、植物が根を張れない

 

つまり「暑すぎ+乾きすぎ+土が過酷すぎ」で、緑が根付く前に枯れちゃうんです。

 

砂漠土がもたらす影響とは?

「植物が育たない」だけならまだしも、この砂漠土が地域にもたらす影響ってかなり深刻なんですよ。

 

@農業ができない

当然ながら、水がなければ作物も育ちません。このため、多くの乾燥地帯では農業が難しく、食糧の自給率が極端に低いんです。地元で育たないので、遠くから運ぶ必要があり、食料コストも高くなりがち。

 

A砂嵐の発生

植物がいない=地面がむき出しなので、風が吹けばあっという間に砂ぼこりが舞います。これが大気汚染視界不良を引き起こすだけでなく、住民の呼吸器系の病気の原因にもなっています。

 

B水資源への影響

降水量が少ない上に、地下水の浸透も少ないため、水が貴重。井戸や溜池の水が干上がったり、塩分を含んで飲用に適さないことも…。水の確保は、毎日がサバイバル。

 

C人口圧力と移住

タール砂漠のような地域でも、人はたくさん住んでいます。だけど、土地が過酷で生活が成り立たないと、都市部や他地域への移住が増えてしまいます。これがスラム化や失業問題を引き起こすことも。

 

対策と適応策:乾いた土地とどう付き合う?

植林と土壌改良

乾燥地でも生き残れる植物を使ったグリーンベルト計画や、塩分を中和する土壌改良剤の導入が行われています。ラジャスタン州ではアカシア属の樹木などが利用されています。

 

水の効率的利用

点滴灌漑(てんてきかんがい)のように、少量の水を効率的に使う農法が推進されていて、農業の持続性を少しずつ向上させています。

 

太陽光発電との親和性

日射量が多い乾燥地は、逆にソーラー発電には最適。インドの乾燥地では、太陽光発電所の建設が進んでいて、地域の電力自給にも役立っています。

 

南アジアの砂漠土って、「ただ乾いてる」だけじゃなくて、そこに住む人の暮らし方や社会構造にまで影響を及ぼす重要な環境要素なんです。無植生地域をどう管理するかっていう視点で見ていくと、乾燥地でも希望を育む方法が見えてくる気がしますね。