東南アジアの王朝一覧|成立の順番を年表で覚えよう

東南アジアと聞くと、今の国々のことを思い浮かべるかもしれませんが、この地域には実に多くの王国・王朝が登場しては消えていった歴史があるんです。 東南アジアの王国は、中国やインドからの影響を受けながらも独自の宗教や文化を発展させ、地域ごとに特色ある国家を築いてきました。今回は、そんな東南アジアの歴代王朝を、地域ごとに整理しながら、成立順に年表形式でもまとめていきます!

 

 

東南アジアの王朝はどう分かれる?

まずざっくりと、王朝の分布を見てみましょう。地理的に見ると、だいたい以下の4地域に分けて考えるとわかりやすいです。

 

  1. ベトナム系王朝(中華文化の影響が強い)
  2. カンボジア・タイ系王朝(ヒンドゥー教・仏教混合)
  3. ビルマ(ミャンマー)系王朝(上座部仏教中心)
  4. 海洋部王朝(インドネシアやマレー半島、フィリピン)

 

この地域はインドや中国からの文化が流れ込む「交差点」だったので、王国の形も実にさまざまなんです。

 

ベトナム王朝

ベトナムでは、古代から中国の支配を受けながらも独立を目指す王朝が次々に登場しました。李朝(リーちょう)陳朝(チャンちょう)、そして最後の王朝阮朝(グエンちょう)などが有名です。

 

カンボジア王朝

アンコール・ワットを築いたことで有名なクメール帝国は、ヒンドゥー教と仏教を融合した独自の文明を花開かせました。建築技術がすごすぎて、今見ても圧倒されますよね!

 

タイ王朝

タイにはスコータイ朝アユタヤ朝、そして現在の王制につながるラタナコーシン朝(チャクリー王朝)があります。中でもアユタヤは400年以上続いた大国で、東南アジア随一の国際都市だったんです。

 

ミャンマー王朝

パガン朝から始まり、タウングー朝コンバウン朝まで、ミャンマーも仏教文化を基盤にした王国が連続して続きました。パガンには今でも数千の仏塔が残っていて、まさに「仏教の国」って感じです。

 

インドネシア・マレー王朝

ここではシュリーヴィジャヤ王国マジャパヒト王国、マラッカ王国などが有名。海の貿易で栄えた王国が多く、イスラームの伝来とともに文化も大きく変わっていきました。

 

フィリピン王朝

フィリピンではスペイン統治以前にいくつかの小王国やスルタン国が存在していました。たとえばスールー王国マニラ王国など。イスラームやヒンドゥー教の影響を受けつつ、海上貿易に活躍していました。

 

東南アジア王朝を年表で整理!

王朝名 存在期間 地域 主な特徴・業績
扶南王国 1世紀〜7世紀 現カンボジア・ベトナム南部 東南アジア最古のインド化王国。海上交易で繁栄。
シュリーヴィジャヤ王国 7世紀〜13世紀 スマトラ島中心 海上貿易を支配した仏教王国。中国やインドと交流。
クメール帝国(アンコール朝) 802年〜1431年 現カンボジア アンコール・ワットを築く。ヒンドゥー教から仏教へ転換。
パガン朝 849年〜1287年 現ミャンマー 上座部仏教の普及。多数の仏塔を建設。
スコータイ朝 1238年〜1438年 現タイ北部 「タイ民族最初の王朝」。ラームカムヘーン王による文化振興。
アユタヤ王朝 1351年〜1767年 現タイ中部 交易と文化の中心地。ビルマとの戦争で崩壊。
マジャパヒト王国 1293年〜1527年 ジャワ島中心 インドネシアにおける最後の大ヒンドゥー教王朝。
グエン朝(阮朝) 1802年〜1945年 ベトナム フランス植民地化以前の最後の王朝。

 

王国の興亡が今の国境にも影響してる?

こうして見てみると、東南アジアでは王朝の交代が頻繁に起こっていたことがわかります。その背景には宗教の変化、外国からの圧力(中国、インド、イスラム、西洋など)、内戦やクーデターといった要因が絡み合っていました。

 

そして、これらの王朝の遺産は、今の国境線や宗教分布、言語の違いにもつながっているんです。つまり、昔の王国を知ることは、今の東南アジアを理解する上でも超大事なカギになるってわけ!

 

東南アジアの王国は、中国やインドからの影響を受けながらも独自の宗教や文化を発展させ、地域ごとに特色ある国家を築いてきました。だからこそ、いまの国々の成り立ちを知るには、過去の王朝の歴史をひも解くのが一番なんです。年表でざっくり流れを掴んでから、気になる王国を深掘りするのもおすすめですよ〜!