中東の食文化

中東の食文化

中東の食文化

中東料理は、様々なスパイスやハーブを駆使し、香りを重視する傾向にあります。日本人が慣れ親しんだ外国料理の中では、インド料理に近いといえます。中東料理には、豆類や、フルーツ、野菜なども多用されるので、健康志向が高まる近年「中東料理は健康的」として注目を集めています。
特にレバノン料理は健康的とヨーロッパでも人気があります。レバノン人口の30%が属するカトリック教会または正教会では、肉や魚が口にできない期間があるので、野菜料理が発展した経緯があるのです。レバノン料理は、内戦から逃れてきたレバノン人がヨーロッパに移住したことで、ヨーロッパに伝わりました。

 

豚肉が禁止の理由

世界には豚肉を禁じる宗教がいくつかありますが、そのうちの一つがイスラム教です。イスラム教で豚は不浄なものであるとされており、食はイスラム法で禁止されているのです。
ただし、販売することはおろか持ち込むこと事態も禁じている国もある一方、レバノンやエジプトなど非イスラム教信者も多い国では、普通に販売されているなど、国によって扱いは異なります。

 

豚肉取り扱い上の義務

中東のイスラム諸国以外でも、中国やシンガポール、マレーシアなどムスリム人口の多い国の料理店では、豚肉を扱う場合以下3箇条を示す「ハラール」という証明書の取得と表示が義務づけられています。

 

ハラールの3箇条
  1. 豚肉を一切使用していないこと。
  2. 豚に由来する成分が含まれていないこと。(ラードや豚骨スープなど)
  3. 豚以外の肉でも所定の手続きに沿って屠殺したものであること。

 

三つめの項目からわかるとおり、豚肉を使っていなくても、ハラールに記された方法で屠殺されていない哺乳類や鳥類の使用も全て禁じられています。その為厳格なムスリムは、豚肉に限らず、出所や屠殺方法がわからない肉類は一切口にしません。

 

中東で食べられる肉

中東では庶民の肉といえば基本的に鶏肉です。羊肉は鶏肉より若干高級ですが、鶏肉に次いで食べられます。牛肉は禁忌ではありませんが、中東の乾燥気候は牛を飼うのに適さないので、食べられることは少ないです。

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