中東の砂漠化の原因とは?昔は緑豊かだった?
中東は乾燥帯気候が広く支配しているので、元々砂漠で覆われた部分は多いです。しかし今は砂漠になってしまった、昔は緑豊かで肥えた土壌だった地域も多くあります。
緑豊かな場所が不毛な地と化してしまう「砂漠化」が進行した原因としては以下のような点が挙げられます。
中東の砂漠化の原因
- 過剰放牧、耕作などで土壌が乾いていった。
- 河の上流の森林を過度に伐採したことで、洪水が発生しやすくなり、下流の表土を流し去ってしまった。(水食)
- 灌漑(かんがい)によって塩類が表面に集積してしまった。
- 上流からアルカリ性の土砂が流れ込み、植物が生育しにくくなった。
- 植物が少なくなることで、風で土が飛ばされた。(風食)
砂漠化の問題点
砂漠化が招く問題点としては以下のような例が挙げられます。
食糧不足
まず土地が痩せていくということは、食糧となる農作物を栽培できるエリアが減少していくことを意味します。中東は人口増加率で世界上位にある地域の一つですが、砂漠化の進行で農耕地が減り、飢餓が問題となっています。
生態系破壊
砂漠化で緑が減るということは、そこを基盤として生活する生物も減り、生態系が破壊されていきます。砂漠化により絶滅した生物も少なくありません。
国際的な取り組み
中東に限らず砂漠化は世界的な現象です。1996年12月には国連で砂漠化対処条約が発行され、2014年の時点で195のグループ、国が加盟しています。